「精神科」というちょっと好奇心をそそるような科では、
どんな病気を対象とし、どんな人たちと医療をすすめているのか、そんな話を前回少しお話しました。最近では「心
療内科」という形で、精神科の診療の内容を、多少とも皆様の目にふれることもあると思います。
「女医レイカ」、「サイコドクタ−」などのコミックは、広い意味での精神科を紹介してくれています。又、テレビでも同じです。何度も手を洗わなければならない竹野内豊が
演じる精神科医がさまざまの心のトラブルをかかえた人
とともにたたかっていたドラマは、なかなか魅力的でしたね。
今回は、私たちの病院の認知症とのとりくみについてお話したいと思います。もう30年も前のことでしょうか。
80歳くらいの認知症の女性を往診したことを覚えています。夜、はいかいする、家に鍵をかけておいても外へ出て行く、なべをこがす、などの症状があったと記憶しています。まあ、なんとかタクシ−に乗せて、病院へつれてきました。病院ではニコニコとやさしいおばあちゃんでしたが・・・
若い年代の認知症はつらいものがあります。実際、認知症と診断しても、大学病院で診察をうけたらと、すすめたこともありました。
もう、30年以上もたつのですね。現在は、合併症とのたたかいです。糖尿病も多いですね。時に、80歳、90歳になって腎臓病のための人工透析を受けている人を、受け入れることもあり、いろいろと苦労をしています。
落ち着いて、近くの施設や家庭へ帰る人もいます。最後まで看取る人たちもあります。そうなると、5年、10年ですね。レクレ−ション療法などをとおして、生きている喜びの得られるような努力を職員はしています。彼らは若い、そう、お孫さんより若いかもしれませんね。むつかしい課題を与えられては、四苦八苦しているといったところが、現状でしょうか。
今回は、認知症の病棟の一端を紹介いたしました。